インターネットでは、だれもが必要な情報を取得できるといわれています。
果たして本当でしょうか・・・
おりしも最近は、
ディレクトリ型検索エンジン
Y検索エンジン側でカテゴリーわけされているWEBサイトを、
カテゴリーに沿って探していくことができるもの。たとえばYahoo。
に対して
キーワード型検索エンジン
検索する人が自分の探したいサイトにまつわるキーワードを使って
インターネット上を検索するもの。たとえばGoogle。
を使う人の割合が増えてきたといわれています。
それぞれが、キーワードを入れて情報を探すのだからきっと、
その時々に必要な情報を拾うことができるはずです。
確かに機能としてはそのとおりです。
入力したキーワードを含むWEBサイトがちゃんと検索されます。
では、検索する私たちはどんなキーワードを使うのでしょうか。
最近こんなことがありました。
スタッフの一人がフィリッピンに行くといって不安がっています。
彼はあまり海外旅行はしない性質で、旅行そのものに不安感を持っています。
隣のスタッフがフィリッピンに行くと聞いてうらやましがっています。
彼女はよく海外旅行をする、それも、いわゆるパッケージツアーで出かけるタイプではなく、バックパックもってふらっとでかけて楽しめるタイプです。
この二人が会話のなかから、ほぼ同じタイミングでフィリッピンのことを調べました。
不安がっている前者
フィリッピンでパスポートを盗まれた。
フィリッピンでだまされた。
などがでているページに行き着き、不安がっています。
後者
美しい浜辺の風景
楽しそうなリゾートライブやダイビング
などが出ているページを見てうっとりしています。
あれ?同じフィリッピンを調べているはずなのになぜこんなに違う結果がでたのでしょうか?
二人の使う言葉がまったく違ったのです。
これを目の当たりにすると、人は、自分が欲している情報ばかりを得ることになるんだな。
と痛感させられます。
マスコミから流される情報などと違ってインターネットではさまざまな情報を得ることができる。
などといいますが、決してそんなことはありません。
そもそも人間は、自分が想定している情報以外をとることはなかなかできない動物なのではないでしょうか。
常に、この部分に注意を払わない限り、どんなツールができたとしても、自ら、自分への情報統制をしてしまう。
という状況は変わらないのです。
自分自身への情報統制=思い込みや先入観をうまくコントロールできるようになりたい。
と痛切に思いました・・・
執筆者: 坂本 聰
スタッフ紹介は> こちら